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Interview
デザイナーに依頼をしたきっかけは?
会社を立ち上げる時には、会社のロゴをプロのデザイナーに創ってもらおうと最初から決めていました。僕は高校でデザインを学んでいたので、社名やロゴなどを「きちんと創る」ことの重要性をよく分かっていました。
そこで、どのデザイナーに依頼するかを高校の恩師に相談したところ、同校の先輩でもある古賀さんを紹介してもらいました。それが、今日まで続くご縁の始まりです。
また、後から分かったことですが、普段、街中で目にして「いいデザインだな」と思っていた看板やロゴは、古賀さんが手がけていたと分かり、鳥肌がたつような運命を感じてしまいました。

デザイナーとの仕事はどのように進みましたか。
まず最初に、僕の話をじっくりと聞いていただきました。母が始めたトリミングなどのペットサービス事業から今までの歩み、業界に対する思い…。その上でなぜ会社を立ち上げたか、どうありたいかについて、充分に時間をかけて聞いてくださり、僕のビジョンやコンセプトをしっかり理解しようという古賀さんの姿勢が伝わってきました。
そうして、社名をはじめ、各事業の様々なロゴやイラストブック、webサイト等々を古賀さんのアドバイスや提案をもとに、丁寧に、一緒に作り上げてきました。
特に、社名の「ブラザーズワン」は、僕が目指している形をひとことで表したもので、とても思い入れがあります。大切なパートナー(ペット)を「ブラザー」と呼び、心は1つの存在として愛する、オンリーワンの命。この想いを、言語化し、ぴったりの名前として形にしていただけたのも、充実したヒアリングがあってこそだと思います。
各事業のロゴも、僕の想いを表現されつつ、僕が「犬はしっぽで感情を表します」と話していたことをモチーフに、シンプルでかわいらしいデザインに仕上げていただきました。

また、ぺット業界全体をもっと良いものに変えていきたいという僕の強い気持ちは、「大きな波」として、同時に、犬のしっぽにも見えるよう、うまくデザインされています。
こういう、一見するだけでは分からない、さまざまな捉え方がまさにデザイン、さすがプロの仕事だと感服しました。

古賀さんは、僕の話から事業の本質になる部分をうまく拾い、まとめながら聞いてくれるので、彼の意見やアドバイスの言葉がすごく僕の心に「刺さる」んです。
こうして、信頼関係ができていき、今では、何かを始めるときには必ず相談したくなる、良きパートナーです。
デザイナーと協業して良かったことは?
たくさんあります!例えば名刺をお渡しする際に「かわいいですね!」と褒めていただいたり、「なぜこのデザインに?」などと、企業理念にまで話題が広がったりします。
プロの仕事を見て、デザインに対して新たな視点を得ることもできました。
例えば見た目の良さだけではなく、いろんな用途で使いやすいことも大切だということ。紙でもWEBでも、どんな媒体であっても使いやすくするには、拡大縮小されることを踏まえて作る必要があるんですよね。こうしたところは、やはりプロの視点なのかなと思います。
また、古賀さんと出会って、人のネットワークが広がったし、発想がより柔軟になり、アイデアの幅もぐんと広がったと思います。

【ドッグパークパンフレット】コピーライティング:村川マルチノ佑子/イラストレーション:ちえちひろ(ちえ)/アートディレクション・デザイン:光画デザイン
デザインをプロに依頼する意義について、どのように考えますか?
元々ある価値を可視化してもらえるところに僕は大きな意義を感じました。物の価値は人によって捉え方が違うので、せっかく価値の高いものがあっても分かってもらえないことは珍しくないんです。そんな中プロは、価値を提供する側の想いを汲みつつ、世の中に「伝わる」ように提案してくれます。ただ、あくまで提案なので、依頼する側もしっかりとコンセプトを考え、伝えないといけません。
表現の方法は音楽やイラストなどさまざまありますが、僕は想いをロゴで表現してもらいました。デザインには価値を可視化する力があると思うし、もし今、デザイナーとの協業を迷っている事業者さんがいるとしたら、ぜひ前向きに検討してほしいですね。

新たな店舗ミューのロゴ


店舗の至る所に、古賀さんのデザインがあります。
次はどんなことにチャレンジしてみたいですか?
僕は有田町で生まれ育ち、家族と共にこれからも有田町で暮らしていきます。だからこそ、有田町が持つ素晴らしい価値を生かし、町そのものを活性化することにも大きな関心を持っています。
例えば有田焼でつくるワンちゃんのごはん皿や、ありたどりとのコラボ、害獣駆除対策としてのジビエによるドッグフードの開発など、地域資源を活用し、デザインで付加価値をつけ、事業として世に出せないかと模索しているところです。夢はどんどん膨らみますが、今後もデザインの力を借りながら、一歩ずつ進んでいこうと思います。
Designer依頼したデザイナー

光画デザイン 古賀義孝さん
アートディレクター/グラフィックデザイナー/アトリエリスタ/光画デザイン 代表
伊万里市出身。有田工業高等学校デザイン科卒。アートディレクター鈴木八朗氏に師事。
2009年独立。グラフィックデザイン全般に対応、特に企業や店舗等のシンボルマークやロゴタイプのデザインに精通。
長崎県の幼稚園や保育園にて、デザインのスキルを生かし幼児教育の分野でも活動中。
【受賞歴】国東半島宇佐地域世界農業遺産シンボルマークコンペ最優秀賞、ADC(東京アートディレクターズクラブ)年鑑入選など
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- 光画デザインオフィシャルサイト